こちらは平成20年分(平成21年3月申告)用のコンテンツです
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第2章 決算手続
13.試算表で全体のチェック
13−1.総合的なチェック
ここまでで、決算作業はほとんど終わっています。しかし、作業内容は個別のチェックであり、
いわゆる木を見て森を見ずの状態となっています。
最後に、全体をみて総合的なチェックを行いましょう。
これでOKなら、出来上がった決算データをもとに青色申告決算書の作成です。
13−2.覚えのない科目がないか
まずは、「残高試算表(月次・期間)」を表示して、「期間」を「1」から「決」まで
ドラッグして全選択します。「補助科目を表示」にもチェックを入れておきましょう。
さて、「貸借対照表」、「損益計算書」、場合によっては「製造原価報告書」、
「不動産損益計算書」の、勘定科目・補助科目とその当期残高などをチェックします。
以下の事項につき確認してください。
- 見覚えのない科目に残高が残っていませんか?
その科目の行をダブルクリックしてみましょう。総勘定元帳で内容が表示されますが、
おそらく単純な科目の選択間違いで入力してしまったのに気がつかず、
正しい科目でも入力がされている状態ではないでしょうか。 - 期末残高がマイナスになっていませんか?
「貸倒引当金」などのようにわざとマイナスにする科目でない限りは、単なる入れ
間違いです。例えば建物の減価償却費を入力するのに備品にしてしまったため、
備品の残高がマイナスになっていたりします。 - 補助科目に「指定なし」が表示されていませんか?
部分的に把握する目的で補助科目を設定したのでなければ、
補助科目のつけ忘れによる二重入力などが予想されます。
13−3.前年と比較してどうか
次に、前年以前から事業を営まれている方は、表示している残高試算表の
「前期比較表示」にチェックを入れましょう。前年と当年を比較できるようになります。
以下の事項につき確認してください。
- 前年になかった勘定科目がありませんか?
先ほどの見覚えのない科目のほか、新しい種類である資産の取得や、新しい区分の
売上・経費などがない限り、入力する科目にブレが出ています。経費などの内容が
妥当なものなら間違いではないですが、比較分析などのため、使用科目は統一した
方がよいでしょう。 - 粗利益が大きく違っていませんか?
売上の増減に対して粗利益の増減が大きいときは注意しましょう。
値引きが多かったとか、仕入値が高騰したなど、その原因が
説明できますか?棚卸の金額に間違いはないですか?
売上のもれはないですか?仕入の中に減価償却資産が入っていたりしませんか? - 経費項目が大きく違っていませんか?
経費を勘定科目ごとに前年と比較し、増減が大きいときは注意しましょう。
広告宣伝に力を入れた、事務所移転で家賃が増えたなど、その原因が
説明できますか?
家事費按分は忘れていませんか?修繕費の内容は大丈夫ですか?
減価償却資産などに計上すべきものが入っていませんか?