こちらは平成20年分(平成21年3月申告)用のコンテンツです
平成23年分(平成24年3月申告)用はブログ版の
弥生マイスター(http://ameblo.jp/yayoi-meister/)をご覧ください
第2章 決算手続
5.売上のチェック
5−2.決算でやること
(2)手取額で計上していないか
あなたが売上の10%を源泉徴収されるような業種を営んでいる場合に、
入金された金額、つまり源泉所得税を引かれた手取額で売上計上していませんか?
これは確実にアウトです。
この状態では源泉所得税の分売上が計上もれになっています。源泉所得税は最終的に計算した
所得税から、所得税の前払い分として相殺し、もし源泉所得税の方が多かったら還付金として
返してもらうものです。
弥生会計で売上を入力する場合、振替伝票なら次のとおりです。
- 左 側 (借方) 金 額 / 右 側 (貸方) 金 額
- 預 金 等 実際の入金額 / 売 上 高 売 上 金 額
- 事 業 主 貸 源泉所得税 /
(3)売上の二重計上がないか
売上のもれとは逆に、過大に計上しすぎている場合もあります。
先ほどの現金売上の場合は、現金残高の管理があやふや(レジ等は使っておらず
毎日確認もしていない場合)なときには2回入力していることが結構あります。
日付を間違って入れたために2回入力していることに気がつかなかったりするのです。
また、売掛金で相手先ごとに補助科目を設定している場合にも、預金のときと同じように、
売掛金に補助科目を入れ忘れていて、「指定なし」で売掛金が残っていたりしますので、
「補助残高一覧表」でご確認ください。
(4)前受金がないか
翌年以降の売上となるものについて、内金をもらっている場合に、
そのまま「売上高」と入力されているときがあります。
これについては、「売上高」を「前受金」へ修正しましょう。翌年になり、
最終的に売上となったときに「前受金」から「売上高」へ振り替える仕訳を入力します。
(5)売上の回収もれがないか
また、個々の売上先をあらためてチェックしていくことで、入金していると
思っていたものが入金されていなかったり、思いのほか売掛残高が膨らんでいたり
することに気づくことがあります。
本来なら毎月の取引で把握しておくべきですが、決算だからこそしっかりと
チェックしましょう。
こちらについては、相手先に倒産など特段の事実がない場合は、仕訳自体を
いじることはありません。