こちらは平成20年分(平成21年3月申告)用のコンテンツです
平成23年分(平成24年3月申告)用はブログ版の
弥生マイスター(http://ameblo.jp/yayoi-meister/)をご覧ください
第2章 決算手続
2.棚卸をする
2−2 決算でやること
(3)棚卸の時期
棚卸は12月31日にやらなければならないものでもありません。
もちろん年末にある在庫を算定する作業ですが、その年最後の営業日より
後なら原則在庫は動かないので、そのどこかで棚卸をすればよいのです。
また、年末までやってるけど最終日なんて忙しくて無理、というときは、
多少前後したところで棚卸をして12月31日までの売上・仕入数量を
差し引きして計算してもよいです。
(4)棚卸金額の計算方法
棚卸のやり方は基本的に数量×単価なのですが、この単価がくせ者です。
というのは、同じ商品でも仕入れ値が一定でないときなどは
「いくらで計算したらいいのか?」
ということになりますよね?
税法で認められている単価の計算方法はいくつかありますが、
あなたが計算方法について届け出をしていないのなら、
「最終仕入原価法(さいしゅうしいれげんかほう)」で
単価を計算することになります。
「最終仕入原価法」とは、読んだそのままで同じ商品については
最後に仕入れたときの値段を単価として計算するという方法です。
例えば同じ商品を仕入れ単価120円、110円、115円の順に
仕入れたとしたら、在庫で残っている商品はすべて115円を単価として
計算します。
なお、忘れがちなのが「仕入諸掛(しいれしょがかり)」と言われるものですが、
仕入れにかかった運賃など、仕入れ値そのもの以外で必ずかかる経費のことです。
これは原価の一部となりますので棚卸にも加算されます。
個別に運賃を把握するのは無理でしょうから、年間の仕入金額に占める
期末在庫の割合などで按分するのも一法です。
(5)棚卸金額を弥生会計へ入力
棚卸で計算した金額を原価から除く、という説明をしましたが、
弥生会計への入力は次のように行ってください。
「振替伝票」を表示、「決算仕訳」の欄を「決算」にする。
商品の場合、次のように入力
- 左 側 (借方) 金 額 / 右 側 (貸方) 金 額
- 期首商品棚卸高 前年末の金額 / 商 品 前年末の金額
- 商 品 当年末の金額 / 期末商品棚卸高 当年末の金額
1行目の仕訳は、前年に原価から除いた在庫を、当年の原価に加えるという意味です。
2行目の仕訳は、当年の在庫を原価から除き、翌年の原価に繰り越すという意味です。
上記が基本形となりますので、
後は弥生会計の仕訳アドバイザーなどを参考になさってください。